2000年公開ホームページの内容から
管理犬「パピ助」紹介
「パピ助」には右前足の肩と腕との関節がありません。それを保護するため右腕の付け根から上腕の筋肉は頑丈に発達しています。肩甲骨自体は正常なのと肩と上腕の固定個所の運が良いのか通常の前傾姿勢での走りは得意なようで、ちゃんと4本足で走り回ります。クンクン匂いを嗅ぎながら歩く時も前傾なので大丈夫。元々犬は片方の前足を上げてる癖(クセ)があるので言われなければ前足が悪いとは気づかないでしょう。姿勢を正して歩いたり走ったりしない限り動作は普通の犬と変わりません。でも3本足で歩いたり4本足であるいたりしているので、たまに空足を踏みコケそうになります。(極稀にコケます)
第一話 『犬嫌いの飼い主』
『パピ助』の飼い主である私は本質的には犬嫌いです。少年時代は田舎で新聞配達をしておりましたが、時代と地域的な環境もあるのか配達区域には沢山の犬が飼われていました。大型犬も多くセントバーナード・ドーベルマンetc、田舎なこともありクサリも長く、時には放し飼い状態だったりします。(放し飼いの中の1匹だけは、とっても可愛いくて、配達中ず~とくっ付いて来て、テリトリーがあるのか一定の場所で立ち止まりシッポを振って見送ってくれました。)かわいい犬もいますが恐い犬もいます。噛まれたことも何回もあります。ちなみに大型犬は管理が良いせいか問題ないのですが、問題は中型犬です。飼い主である、おばさんは「この子は、おとなしくて噛まないから大丈夫よ」と当然のように話し掛けてくれます。こういう犬ほど噛みます。飼い主が居ない時は「ギャンギャン」吠えます。『そりゃ飼い主は噛まれないんでしょ』話すだけ無駄なのであきらめるしかない、って感じ。現に噛まれたと訴えても信じてもらえないので困ったものです。腹は立ちませんでしたが、うちの子に限って状態のおばさんには、文句を言っている人間が嘘ツキだと決め付けて手のつけようがありません。そんな私も『パピ助』の飼い主になりました♪飼い主とペット問題は別コーナーで議論していきたいと思います。
第ニ話 『パピヨンという犬種』
「犬を飼うなら秋田犬か柴犬がいいなぁ~」と思っていました。利口そうだし、仲良くなれそうな気がします。ペットショップに行っても他の種類には目もくれず秋田犬や柴犬ばかり見ておりました。でも、犬なんて飼ったことないしマンション住まいで飼えないんだろうな、根本的に犬嫌いだし。犬が自分で食事作ってオシッコもトイレに行って水を流してくれたら飼ってやるのに。わがままだらけでペットコーナーを見回して飼い主になど絶対になれない自分を感じておりました。犬に面倒をみてもらえるならいいけど、犬の面倒をみるなんでゴメンだ。そんなある日、犬種もあまり知らない私がペットショップで初めて『パピヨン』を見ました。最初は気にも留めずチラッと見て「変な犬」と思いながら「どっかで見たことある気がするなぁ」と不思議な感覚がしました。「情けない顔してボケたヤツだなぁ」振り返ると愛想のない間の抜けたタレ目のボケ犬(ちなみに後にも先にもタレ目の『パピヨン』を見たのは、この一頭のみです。)「あっ、俺だ!俺に似てるんだ!」なんともほのぼのと親近感のあるバカ顔を他人とは思えなくなり暇な時には立ち寄りボーッと眺める日々が続きました。2ヵ月程して売り場から、その犬は姿を消しました。どうせ飼えないと思っていたので『ホッ』としたのも事実ですが『ガッカリ』した方が強く寂しさだけが残りました。今は幸せに飼われていることを信じます。
第三話 『パピ助との出会い』
『パピヨン』を知ってからは他の犬種への興味が薄れ、ペットショップに行くと『パピヨン』を探すようになりました。「違うなぁー?」いろんなペットショップに行ったけど『パピヨン』は毛並み色配置の差は当然として小犬でも小さいタイプ・コロコロ太ったタイプ・結構大きいタイプなど足の太さにも差があるようで「これもパピヨンなんだ!」と個体差に驚きました。他の犬で、たとえば『ヨークシャテリア』や『ダックスフンド』・『コーギー』などは見た目で種類が分かるけど、元々が作られた品種である『パピヨン』は一般的に『チワワ』か『スピッツ』のどちらかの血が強いように思われます。トレードマークである立ち耳が頑丈なタイプと、やわらかいタイプもあり様々です。後から知ることになりましたがパピヨン系ホームページを見ると実に個体差があり成犬でも1kg程度にしか成長しない犬や5kg以上になる犬など、ある意味では雑種なのかも知れません?
私の頭の中にある『パピヨン』のイメージと違う種類としか巡り合えず月日が過ぎました。唯一私に似た?『パピヨン』を売っていたペットショップでも新しい『パピヨン』自体がなかなか現れませんでした。最終的にはこのペットショップで『パピ助』と出会いました。
第四話 『パピ助を飼いたい』
とっても痩せた小犬がガラス越しにトコトコ歩み寄って見つめてくれました。「かわいい♪飼いたい!」と思ったのが『パピ助』への第一印象でした。私が見に行くたびにトコトコやって来てポケッとした顔で目を合わせると不思議に幸せな気分になれます。時には昼寝をしている場合もあり、ケースの隅で丸くチョコンと可愛い寝顔をしてました。きっと誰もが思うことなんだろうけど他の犬には興味は無くなり「ボクを飼っておくれ♪」と言ってるとしか思えなくなります。ペットショップに立ち寄っては「今日も元気だ♪」と確認するようになりました。なんといっても、これまで見てきた子犬の中で一番かわいい。「きっとオトナシイ犬でお利口さんに違いない!」決め付けというより押し付けって感じもします。でもペットショップの他の客は『パピ助』より『ダックスフンド』などを「かわい~♪」と言って『パピ助』には見向きもしません。「こっちの方が可愛いのに?」と思いながらも「目立たないように隠れているんだよ」と言い聞かせ?なぜか安心してしまうのは不思議です。何度もペットショップに足を運ぶと日増しに不安になるのが「まだ売れずにいるかな?」前回の『パピヨン』みたいに居なくならないかだけが心配になります。勝手ですが頭の中では、すでに私の犬でしかありません。
ここまでが過去(17年前)に公開していた内容です。
パピ助くんを初めて見てから決断力のない飼い主は約3カ月も待たせてしまいました。詳しくは更新時に余裕がれば書きますが、運と縁が飼わせてくれましたが今更ながら不思議なのと飼えなかった場合の怖さを感じます。
パピ助くんを飼い始めて1カ月、動きにぎこちなさを感じました。2度の検査の結果、右肩の間接がないことが判明しました。障害犬でした (T_T) 店の人も気が付かなかったようです。どうしよう
第五話 『パピ助を買う?飼う!』(2020/09/07更新)
なんと言っても初めて犬を飼うので迷いはあり、まだ売れ残っていたら飼おう!
始めて見てから約3ヵ月もう生後5ヵ月、発見(発犬?)!!その犬はショーケースの中でチョコンと座り待っていてくれました。
セール品の値引きシールが張られていました。結局その日のうちにケージ含め一式買い揃えました。家に帰り箱入り息子を小さな携帯用ペットケースと書かれた段ボールから取り出しました。なんとなく近くにあったA4サイズの上に置くと何故か狭い白紙の上から出ることなく固まっています。
今思えば不安と緊張しかなかったのでしょう。飼う前から勝手に飼い主だと思い込んでいた私は直ぐに懐くと思っていたのに簡単には飼い主になれないようです。
ショーケースの中が全てだったので帰りたいと目が訴えています。少し悲しくなりました。お互い緊張したまま初日は終了です。
第六話 『障害犬パピ助』(2021/03/25更新)
懐く気配いもないままケージ生活が続きます。出してやろうとすると狭いケージ内でダッシュで逃げ回ります。ショーケース生活が長かったのか生後半年なのに成長が遅く生後3ヵ月程度としか思えないパピ助でした。
慣れるまで食事もケージの中で小食ながら完食。食べる量が少なくパピ助と一緒に買ったお肉の缶詰が減らない。知らずに腐った缶詰を与えて吐いてしまいました。申し訳ないゴメンなさい。胃腸は丈夫なようで速攻で復活。17年間、下痢や便秘は皆無、外見と違い内臓は強く本当に助かりました。
2週間程して『パピ助』と命名!なんか気に入って貰えたようで、直ぐに名前に反応してくれました。たまにケージから出してやっても逃げ回り懐く様子は相変わらずありません、捕まえるのが一苦労です。散歩で逃げ出したら二度と戻って来ない感じで怖くて外へは連れ出せない状態が続きます。 歩き方が微妙に変?片側の肩周辺の骨格が少し気になる?左右の肩の可動範囲が違う気が??
やっと少し触らせてくれるようになり片側の前足の可動範囲が違う前足も付け根が固定されている感じ!そこそこ人気の動物病院を探しレントゲン検査して貰うことに、正直結構高い検査代でした。診察結果は・・
第七話 『障害犬パピ助・続編』(2021/03/28更新)
レントゲン写真では片側の肩関節がくっついているように見える。手術等は基本無理らしい。先天的か生まれた直後に親犬に踏まれた可能性もある。とのこと。幸い犬自体は痛がっていなようで不自由だけど治療法はないらしい。予想通りだったのでショックを受けることはなく仕方ない、残念ながら芸を教える夢は消えました。当然「お手」も出来ません。
その後ペットショップにクレームではなく報告として肩関節に異常があることを伝えると、「別な動物病院で調べたい」そこは災害地ボランティアに出向き多くの動物を保護する立派な院長の居る動物病院でした。牛馬レベルの大きな生き物も居た気がします。それなりに混んだ待合室で、ちょっとだけ慣れてきたパピ助を膝の上に置き順番待ち。一緒に来たペットショップの人は元従業員らしく病院の手伝いをしていました。ちなみに今回診察代はペットショップ持ちでした。さて診察結果は、やはり片側の肩関節は固定されており幸い両前足は均等に体重を掛け前足の機能としては今は問題ないと言われました。1年間様子見て前足の発育に問題があれば邪魔にしかならないので前足は切断しますので1年後また見せに来てください。ついでに全身チェックし簡単な手術もしてくれていました。多少麻酔でグッタリとしたパピ助が無事帰還。お疲れ様。パピ助の始めての外出2回が検査とは少し可哀そうな気がしました。
ペットショップの人から「同じ犬種で交換も可能」善意からの提案だろうから難しい面倒な話しは別にして、飼い始めて数十日、まだ懐いてくれてもないので健康な犬へ交換も悪い話しではない。でも、パピ助を何ヵ月も見て気に入って飼ったんだから欠陥程度で手放したくはない「この犬を気に入って飼ったので」即答。まぁ正直ちょっとは考えましたが。
成長も遅く華奢な身体面から長生きは期待できないなぁ、と思いました。最後まで見守るから。頑張れパピ助!
第八話 『パピ助 吠える!』(2021/04/10更新)
先に前足その後を報告します。正直、前足に関しては全く心配していませんでした。たぶん状況が悪化することはないし大丈夫だろう!と確信していました。結果1年後の再診は発育に問題ありませんでした。
話しを戻してパピ助を飼い約2ヵ月、相変わらず懐く様子もなくケージ生活主体です。見た目と裏腹に吠える騒ぐ日々がやってきました。この時期は真剣にペットショップに返したいくらいでした。細い身体で大声で吠えます。きっとペットショップのショーケースから解放されたことに慣れてきたけど何をしていいのか分からなかったのでしょう。
パピ助が緊張感から解放され笑顔になったのは飼ってから3ヵ月以上、やや体重も増え始めた生後9ヵ月の頃でした。他の犬は知りませんが成長の遅い犬だと思います。笑顔でケージから出してくれコールをするようになりケージ外の時間が増えました。
ここから先は手のかからない勝手に利口なパピ助の成長記録です。
今でもパピ助で良かった、パピ助じゃなきゃ飼えなかったと強く思います。
パピ助は自分の弱さを自覚しつつ優しさと小さなプライドを持った立派で尊敬できる自慢の愛犬に成長していきます。
第九話 『パピ助の特徴』(2021/04/15更新) New!
犬を飼って初めて分かることは非常に多いです。全てのパピヨンとは限りませんがパピ助は無臭でした。犬らしい匂いは全くしません。飾り毛も綺麗で手入れが大変そうに思われる場合が多いのですがトリミングを頼んだことは1度もありません。パピ助の毛質は人間の髪の毛に近く硬めの直毛で汚れ難いです。身体の泥汚れも勝手に落ちる感じで多少の汚れで洗う必要はありません。
ブラッシングも気休め程度で2ヵ月に1度の風呂上りにするくらいです。最初の頃は風呂上りのブラッシングもしていなかったので最初はブラシすら持っていませんでした。
風呂は好きでも嫌いでもない感じで初回から顔面直撃シャワーも我慢して洗わせてくれました。足の裏以外の毛のカットは1度もしたことがないです。常に一定の長さをキープしてくれます。毛玉になる抜け毛は基本ありません。ただ2才の頃のパピ助は毛が長く多少うっとおしい時期もありましたが勝手にギリギリ邪魔にならい長さで毛は伸びないようになりました。とっても便利!散歩中の泥汚れも草まみれも散歩中に勝手に乾いて落ちます。散歩の後に足の裏すら洗った経験もほとんどないです。おそらく画期的にパピ助は手のかからない飼いやすい犬だったと思います。ありがとうパピ助。
物を壊さない傷つけないのもパピ助の特徴かも知れません。家具や柱など家の中に一つも傷跡を残してくれなかったのは今となっては残念なことです。オモチャ遊びも余り好きでなったこともありパピ助が傷つけた物は(犬用オモチャすら)ありません。
第十話 『パピ助の特徴 その2』(2021/04/15更新) New!
パピ助は犬も人間も苦手です。他の犬と仲良くしたことは1度もありませんでした。匂いを嗅ぐしぐさすらしたことはありません。特に小さな犬は苦手(嫌い)だったようです。人間に対しても飼い主以外で触らせてくれるのは極一部だけでした。
音無しそうで可愛い見掛けのパピ助ですが、犬に好かれると豪語するおばさんには100%噛みつきます。特におばさんは嫌いだったようです。抱っこされせてくれる人間は生涯数人だけでした。何故か獣医にだけは大人しく嫌がらず触らせてくれました。不思議なことに小さな子供にだけは触らせてくれます。多少強引な子供にも嫌そうな顔はしますが攻撃的になることは一度もありませんでした。逃げることなく撫でさせます。でも可愛がろうとする大人に触らせることは99%ありませんでした。
車も電車も新幹線も乗り物は大好きです。吠えることも騒ぐこともなくニコニコ笑顔で音無しくしてくれます。それでも立場上、公共の乗り物ではケースに入れることが多くすこし可哀そうではありました。
家具を傷つけない、子供には絶対危害を加えない。何処に連れて行っても放置して見張る必要がないので楽でした。何処に出してもお利口さんのパピ助は自慢の愛犬です。特に躾もしてないのに本当に勝手に利口なパピ助です。
続きは次回また (^^;